ヴィンテージクロスのお話-DORMEUIL SUPER BRIO-
当店では、ヴィンテージクロスなるスーツの服地を店頭でハンガーにかけ陳列しています。
従来のオーダーサロンであれば、巻き板に生地を巻き付け整然と並べられ中々手軽に
見られる物では無いような気がします。
私のようにアパレル業界に居ながらも、やはりそのような場所では敷居の高さや入りづらさを
感じるのは言うまでもありません。
私たちがショップを出す際に心がけた事は、そういったお客様の感じる不安や恐れ
みたいなものを少しでも払拭しようと、気軽に誰でも立ち寄って服地を触れると言う事を一番に
考えこういった陳列になったわけです。
まず気になる服地があれば、触らないと分からないですからね。
そんなヴィンテージクロスの中でも、今日はとっておきの服地を紹介します!
ドーメル社 『SUPER BRIO』
ドーメル社の中でもサマーモヘアのトップラインとして1958年から展開されている『SUPER BRIO』
サマーモヘアとして世界的に絶対的地位を確立している服地であるスーパーブリオは、 ドーメルがその名を世界に轟かせるきっかけとなった最高級モヘア服地です。
厳選されたキッドモヘアとウールを混紡したこの服地には、独特なコシと手持ち感があります。
現在のモヘア糸は高速紡績機を使用したリング紡績モヘアが使われていますが、
スーパーブリオではドーメル社のもう一つの代表的な服地TONIK同様
フライヤー紡績モヘア糸が使用されています。
ちなみに、フライヤー紡績の特徴は、非効率な超低速で撚るため、撚りが均一に入り、
むっくりとした、滑らかで張りのある糸に撚り上げられることです。
厳選された素材をじっくりと丁寧に時間をかけ織られた、秀逸な服地。
暑い季節に最適なこの服地は『国家元首の服地』としても知られ、
ドーメルの服地で作ったスーツを1,500着以上も保有するアフリカの某大統領は、
SUPER BRIOを特別にデザイン注文するほど。
ヴィンテージと言うと、正確な線引きも無くあいまいではありますし、
この服地もじゃあ正確には何年に織られたもの?と聞かれると困りますが、
恐らく紡績されて20年~30年は経っていると思われます。
こんな秀逸な服地が、今まで販売されずに眠っているのもさみしい限りではありますが、
今、当ショップでは新たなオーナー様に出会うべく、ウズウズと待機しております。笑
本来であれば、とても高価なこの服地ですがGlobal Styleではなんと!!
¥38,000-で販売しております。驚
遠く離れた異国の地で、ゆっくりと時間をかけてつくられたこの1着分の服地。
Slow Suitsとでも呼びましょうか?
何もかも流れが速く感じるご時世ではありますが、すこし立ち止まってゆったりとした
時間の流れをこの服地で体感するのも、大人の愉しみではないでしょうか?
尚、この服地は現在SHOPには1点しかありません。汗
売り切れの場合は、ご容赦下さい!!
他にも多数、服地はご用意しておりますのでお気軽にお越しになり、触って確かめてください。
by:H