暮らしを少々豊かにするブログ ~「脇尾錠」「ベルトループ」の起源とは~【ディアモール大阪店】
皆様こんばんは!どうも片山です!
ここ最近成人式用のスーツをお探しのお客様が増えております。
本日は成人式用のスーツにおすすめのオプションの一つである
「脇尾錠」についてご案内したいと思います。
皆様「脇尾錠」はご存じでしょうか。
こちらが噂の「脇尾錠」
パンツのポケットの上の部分に金具を付けることで少量ながらウエストの調節が可能となります。
基本的に「脇尾錠」を付ける際は「ベルトループ」は無しにします。
では「脇尾錠」の起源と「ベルトループ」の起源を簡単にご説明いたします。
まず皆様に知っておいて頂きたいのは
スーツなどの洋服は元々上流階級のみが身につけられるモノでした。
注文品、今でいうオーダーしか存在せず既製品の概念が無かった時代です。
この時のパンツは自身の体型に合わせ仕立てるため
ウエストの調節が大幅にはいらず
「脇尾錠」やサスペンダーで吊って履くのが一般的でした。
後の1920年代ごろに「ベルトループ」は誕生しました。
ある程度のサイズにバラツキがあってもウエストの調節が行えるよう
考えられたデザインとなります。
ではここで質問です。
皆様がお持ちのパンツの「ベルトループ」の数は何本でしょう。
基本的には6本ではないでしょうか。
実は「ベルトループ」の本数にも大きな歴史があるのです。
まず前提として「ベルトループ」が増えれば増えるほど手間や工賃は高くなります。
そのことから「ベルトループ」の数に注目するのもおもしろいです。
6本
現在のドレス系のスラックスパンツはほぼこの個数が採用されています。
以前はこれよりも多くの数が付けられていましたが
コスト削減とドレスパンツに求められるフィット感を両立させた結果
主流となる6本に落ち着きました。
5本
デニムやチノパンなどのミリタリー系は5本が多いです。
ドレスパンツに比べフィット感を重視していないのもそうですが
デニムやチノパンは大量生産を前提としています。
価格と手間を抑えながら履き心地を求めた限界の本数と言われています。
7本
1990年代以前のアメトラブランドに多く採用されています。
お尻の真ん中の部分にループを付けます。
元々はカウボーイの為に付けられた仕様であり
乗馬の際のフィット感を重視した作りとなっております。
8本以上
元々「ベルトループ」が採用された時の本数は8本以上でした。
基本的には8本が多かったみたいですが
ウエストのサイズが大きい方向けに9本もあったそうです。
今現在では少なくなった8本以上ですが
日本のオーダー店でもたまに見かけます。
グローバルスタイルでも基本的には8本を採用しております。
これらのことからもわかる通り
「ベルトループ」は時代の流れによって個数を変えてきました。
まずはオーダーの醍醐味であるサイズを自身に合わせるため
ループなしの「脇尾錠」
大量生産を行うようになり8本から段々と数を減らしてきました。
このことを知ったうえで服選びを行うと
ブランドの背景などもわかり楽しめる一因となります。
せっかくの人生に一度の成人式
オーダースーツでかっこよく決めるのならば
一番歴史がある「脇尾錠」を選んでみてはいかがでしょう。
本日はあまり意識することのない「ベルトループ」の数
マニアックなオプション「脇尾錠」のご案内でした。
読み終わった後ご自宅のクローゼットをご確認下さいませ。
ディアモール大阪店 片山
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