【今日のクイズ】ハッキングヂャケット【表参道】
- 村山です。
8月は猛暑日しかなかったらしいですが9月も熱帯夜やら台風やらで
紅葉が見られるのはもう少し先になりそうですが
秋の夜長、長月なんて呼んだりもしますから昼間は短く、夜型人間には嬉しい季節でありますね。
【今日の1問】
Q.ジャケットの襟を捲ると首後ろについているフェルトなどから成るのパーツは何というパーツでしょう。
↓↓↓↓答えは記事の一番下に↓↓↓↓
以前此方のブログでお話ししておりましたスポーツヂャケットが仕立て上がりました。
わたくし、休日と仕事で服をあまり隔てない性分でありまして、秋の休日はヂャケットを着てサイクリングによく行っております。
今回の背広はそのサイクリング用に仕立てたものであります。
スポーツヂャケットは細分化するとハンティングやランチオーナー、ノーフォークなどなどそれぞれの競技や用途の分だけ型がありますが
これはその中でも乘馬用の「ハッキング」というものを模して仕立ててみた次第であります。
「ハッキング」と聞くとピンとこない呼称ですが、實は馬術に於ける「ハック」のことで、動詞としては「馬でのんびり散歩すること」を指して云ふそうであります。
サイクリング的に云い換えると「ポタリング」のような意味合いで使われる言葉でありあますので、現代で使われているそれとは意味が異なるようでございますね。
そのために馬乗りと呼ばれるセンターベントの切れ込みは通常よりも長くとってあり、背広を綺麗に見せると同時にポケットは乗馬中でも取り出しやすく斜めに備えた機能性にも長けているヂャケットであります。
乘馬中の姿勢を正すために胴回りには絞りを入れ、そこからスカートのようにケマワシを膨らませてあるのが寸法上の特徴でございます。
段帰り三ツ釦でしたが自分で再度アイロンを当て、三ツ釦の背広に見えるように加工しております。
どぉでしょうかね・・・?
銘柄は仏からDORMEUILの”SPORTEX VINTAGE”と云ふもの。
重量が約18オンス弱ほどありますが”SPORTEX”の前評判通り、耐久性と通氣性に傑れております。
1920年代に登場して以來、ゴルフやサイクリング用の生地として世界的に人気が出てからというもの当世まで同社を代表する人気銘柄であります。
これがもう羽織らないと伝え難いですが、硬いのに体に馴染むような何とも言えぬ良さと重さからは想像できないぐらい快適に過ごせます。
なので当時に思ひを馳せながら靴はヴィンテージのエプロンフロントと、トラウザースにはキャバルリーツイルを。
週末ゴルファーなどのカントリージェントルマンの紳士方には必携のスポーツヂャケット、良ければ検討してみてはいかがでしょうか。
おひらき
GlobalStyleComfort表参道
村山
A.カラークロス
襟を構成しているバイアスの一つで、襟の保形の為の物。
よく伸びるメルトン生地が用いられることが多いが、アンコンし仕立ての物は付いていないこともある。
因みに戦中の背広には物資不足からついていないものが多く見られた。