カフリンクスの話【名古屋広小路通り店】
こんにちは。
鈴木(晴)です。
皆様はカフリンクスをしていますか?
街中を見ていると、夏だからというのもあると思いますが500人に1人もカフリンクスをしていないです。
おそらく言い過ぎではないと思います。
世間的なイメージは「格好つけている」「ダサい」「おじさんがつけている」というマイナスな評価ばかりが目立っています。
しかし、カフリンクスは華美を嫌う紳士たちが許した数少ない装飾品のひとつです。
本来のスーツスタイルには欠かせないものでした。
今回はそんなカフリンクスの種類やデザインなどについてお話していきます。
そもそもカフリンクスとは
シャツの袖を留めるための装飾品の総称です。
元々シャツの袖にはボタンなどついておらず、別の何かで止める必要があり、それがカフリンクスでした。
名前の由来は「袖(カフ)を繋ぐ(リンク)」で、左右あることから複数形にして「カフリンクス」と呼ばれています。
日本では「カフスボタン」と呼ばれていますが、これは和製英語でなぜ元の呼び方から変化したのかは不明です。
海外では通じないので注意しましょう。
カフリンクスを使うには袖の両方に穴が開いている形でなければ使用できません。
カフリンクスの種類
スウィヴル式
フェイス(面)が片側だけについており、反対側には回転式の留め具がついている形で、現在最も主流の形です。
片手でもつけやすく、種類も一番多く売られています。
特徴として、カフスが隙間なくぴったりと留められるので、見た目としてはすっきりとして見えます。
チェーン式
カフリンクスの中でも最も古典的な形です。
フェイス(面)が左右どちらにもついているため、内側も装飾がありその間をチェーンで繋いでいます。
カフリンクスが誕生したころ、スーツは貴族の衣装として召されていたため、自分で留めることはなく側仕えが身支度をしていました。
そのため、現在では一人でつけようとすると慣れるまではかなり時間がかかります。
固定式
フェイス(面)と裏側のフェイスを繋ぐ部分のすべてが固定されており、可動性を持たないカフリンクスです。
内側のフェイスが小さい場合が多く、激しい動きや無理な力がかかると外れてしまう可能性があります。
(私物もお店にもないので写真ありません。すみません……。)
チェーン式・固定式のカフリンクスを使用する際は、カフス幅に注意しましょう。
チェーンの長さがある分、カフスはゆとりをもって繋がれるため、シャツをオーダーする際にカフリンクスを使うと伝えていても、実際につけてみるとかなりゆとりがあり袖が落ちてしまうことがあります。
左(スウィヴル式):カフスがぴったりと留められている
右(チェーン式):フェイスを繋ぐチェーンの分、すこしゆとりがある
また、通常であれば重なっているカフスが外に向いているため、ジャケットの袖幅には注意しましょう。
ジャケットの袖幅が小さいと袖を通す際に引っかかったり、手を伸ばした後飛び出たカフスが戻らずに毎回手で押し込まなければいけなくなります。
基本ジャケットからあまり見えることのないカフリンクスですので、ちょっとしたお洒落としていかがでしょうか。
是非ご検討ください。
名古屋広小路通り店 鈴木(晴)