カシミヤってどんなもの?【東京ミッドタウン八重洲店】
こんにちは!
東京ミッドタウン八重洲店の吉野です。
暑さもかなり落ち着いてきてコートの受注が多くなってきたので、コートに使われる素材のカシミヤについて調べてみました!!
カシミヤの魅力はなんと言っても暖かさと、ふんわりとした柔らかさと、軽さですね。
なぜカシミヤは、あんなにも軽くてふんわりと柔らかく、暖かいんでしょうか?
暖かさを保つには「外の冷たい空気が我々の熱を奪うのを防ぐ」ことと、「自分の体温を逃がさない」こと。
衣服で暖かさを保つ役目をするのが、実は「空気」なのです。
空気は、動くと(風のように)肌熱の揮発を促し寒く感じるのですが、動かない空気は断熱効果が高いのです。これを熱伝導が低いと言います。
世の中に出回っている動物の毛の中では一般にカシミヤの毛が一番細いのです。
細いということは当然、軽い、柔らかい、繊細ということになりますね。
ウールの中でカシミヤよりも細い毛を持つ動物として、ビキューナやチルーがいます。ビキューナはアンデスの高地に野生で生息していて、特別なルート以外では一般に商業的には販売されていませんので、カシミヤが一番細いと言えるのです。
カシミヤの繊維の太さは約13.5マイクロン(1マイクロンは1/1000ミリ)から16.5マイクロン。モヘアが約34から40ミクロン、多くの羊毛は大体20ミクロン前後ですから、いかにカシミヤが細いがおわかりいただけるでしょう。
この細くて柔らかい繊維が、空気を沢山抱えることで、我々をあたたかく包んでくれるのです。
カシミヤ山羊の毛は2種類に分かれています。
ひとつは「ヘアー」と呼ばれる表面を被っている長くてゴワゴワしている剛毛。
もうひとつが、ゴワゴワのヘアーの内側にある「うぶ毛」です。
このうぶ毛が大変細く、弾力性があり、セーターや服地に使われています。
うぶ毛を収穫するためには、熊手のような櫛で梳き取るしか方法がありませんので、かなりの手間と時間がかかります。
細いうぶ毛だけを選り分け、最終的に1頭から採れる量はわずか100グラム前後。セーターを1枚作るのに、2~3頭分のうぶ毛が必要だといわれています。
カシミヤは、とても貴重ですし、採集もバリカンで刈るのではなく、丁寧に梳き取りをしますので、とっても手間がかかるのです。
カシミヤが高級品といわれる理由が分かりましたね!
繊細な素材ですが、お手入れをしっかりとすればきれいに長期間着用いただけます。
ぜひオーダーコートを仕立てる際はカシミヤを選んでみてください!!