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スーツとは斯くあるべき – 成人式 -【名古屋広小路通り店】

2024.10.24 GINZAグローバルスタイル・コンフォート名古屋広小路通り店
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こんにちは。

 

 

鈴木(晴)です。

 

 

今年もまた、成人式のスーツを用意する季節がやってきました。

 

友達と、一人で、親と来店など様々ですが共通しているのはほとんどが『人と違うものが欲しい・既製品にはないものがいい』です。

それもオーダーの魅力のひとつであるとは思いますが、私はあえてそれを否定します。

 

なぜか。

 

人と違うという事は群衆に入った際非常に目立つというのがまず一つ。

成人式なら目立つというのはとりあえず目を瞑りましょう。

 

ではほかの機会では?

 

せっかく安くない金額を出して購入するので、成人式のみで終わらせるのはもったいないです。

 

体に合わせた着心地の良いスーツは着ていても疲れを感じません。

一張羅として重要な時に着るのはもちろん、むしろ普段使いでこそ真価を発揮します。

 

大学生であれば大学の発表や就活、ほかには仕事、結婚式の参列等、普段スーツを着ないとしても必要な場面はいくつも浮かびます。

 

そんな時目立つスーツを着ていくことが出来ますか。

 

派手な一着があってもいいとは思います。

それ自体を否定しているわけではありません。

 

しかしそれがオーダー一着目でセレモニー等に着ていくスーツとして仕立てるのはどうかということです。

 

 

 

オーダー一着目にふさわしいスーツとは

 

一言で言えば「普通」です。

 

変わったデザインもなく、目立つディティールもない普通のスーツです。

具体的に説明します。

 

 

 

 

まず色味ですが、ネイビーかチャコールグレーです。

柄はもちろん無地です。

 

人と被るのが嫌という方はグレー系がおすすめです。

若い方はグレーを避ける傾向にあるため被りが少ないです。

 

よくグレーはおじさんみたいと言われますがそんなことはありません。

チャコールグレーというやや暗めのグレーは年齢問わず着用できる色味です。

 

おじさんみたいに見える原因はサイズ感です。

体に合わない極端に緩い、もしくは極端に細いスーツだと時代遅れのように見えます。

体型にあった皺がほとんどないスーツであれば、そういった感覚を感じることはありません。

 

 

シャツについてもスーツと同じく「普通」です。

白の無地(ブロード)であれば、今後困ることはありません。

 

 

靴はオックスフォード・シューズ(黒のストレートチップ)です。

これは万能なフォーマルシューズで、どんな場面でも履いていくことが出来ます。

 

 

デザイン

 

デザインは皆様がイメージする普通のスーツそのままです。

 

 

 

スーツ

 

・シングルブレスト(2つ釦 or 3つ釦)

・ノッチドラペル

・腰ポケット 平行でフラップ有り

・袖釦4つ 重ね無し

・センターベント or サイドベンツ(センターの場合、3ピースではややクラシックな雰囲気に)

・ピックステッチ(パターンオーダーならAMFステッチと呼ぶこともある)

・ポケットチーフ(ネクタイに合わせるか、白のリネンでTVフォールドが無難)

・トラウザーズ 1プリース

・シルエットはストレート

・裾口シングル

・ウエストコート シングル襟なし

・釦はダークトーン(黒、ダークブラウン等)

・裏地は暗めの無地(もし柄を入れたいなら地味なペイズリーが無難)

 

 

シャツ

 

・セミワイドカラー

・前立ては好み (表:英国調、裏:イタリア調)

・カフスデザイン 小丸(カフリンクスを使用したい場合はダブルカフス)

・胸ポケット (なしの方が恰好がいいが、実用面を考えて付けるのも有り)

・釦は白

 

 

シューズ

 

・内羽根式

・ストレートチップ

 

 

書き出すとこんな感じです。

 

 

突出して変わったデザインは一切ありません。

 

また、オーダーをすると有料オプションを付けるかどうか悩む方も多いです。

私の独断と偏見でおすすめのオプションとつけるべきではないオプションを紹介します。

 

 

 

おすすめオプション

 

 

①キュプラ裏地

 

標準のポリエステル裏地よりも滑りが良く、静電気が起こりづらいのが特徴です。

気温が高ければ、熱をより逃がしてくれるので快適性という面では絶対に付けた方がいいです。

 

 

②プリーツ加工

 

トラウザーズのクリースラインを消えにくく長持ちさせる加工です。

加工している方がわずかですが、ラインがはっきりとついてくれるのでお勧めです。

 

 

③脇尾錠(ベルトレス)

 

ベルトを着用しないデザイン。

ウエストのサイズを合わせているので落ちることはありません。

 

ベルトのバックルの厚みがない分、ベストの前丈が浮きを抑えられるのでより美しい見た目になります。

 

 

 

必要ないオプション

 

 

①色糸指定

 

パターンオーダー界隈では釦ホールやフラワーホールの色を変えることで他人とは違うオリジナリティとオーダー感を出せると謳っています。

しかし、色が違うという事は目立ちます。

意図して注目を集めるために変えるというのは全然いいと思います。

 

しかし、今回の着用目的では必要ないものですし、オーダーであることをわざわざアピールするのは紳士的ではないと私は思います。

 

 

 

 

実はおすすめしないオプションはこれだけです。

それ以外を付けるかどうかは好みだと思います。

 

ちなみにオーダースーツと言えば本切羽が有名かと思います。

 

本切羽とは袖釦が実際に外せるようにする仕様のことです。

しかし、パターンオーダーにおいてはそれだけに留まりません。

 

通常の仮切羽仕様では、釦ホールがただのステッチです。

(下記写真の右側)

 

 

ビスポークスーツ(フルオーダー)では、実際の釦ホールと見た目は一緒に仕上げてくれる店がほとんどなので、一目でパターン(イージー)オーダーだとわかります。

 

私は釦を外すこと自体には否定的ですが、釦ホールのディティールの為に自分のスーツは本切羽仕様にしています。

 

 

サイズ感

 

サイズも標準のジャストサイズです。

所謂クラシックサイズと呼ばれるサイズ感です。

 

詳しくは過去のブログで語っています。↓

 

オーダースーツの意義 -クラシックスタイル- 【名古屋セントラルパーク店】

 

トレンドに影響されず、あくまでも着心地を重視して本人に合わせるサイズ感です。

その中で、よりウエストのくびれを強調するように工夫したり、足が長くスタイル良く見えるように調整するのです。

それが第一印象として目に入ったときに微かな違和感となり、着用者のこだわりとなっていきます。

 

全身の色味や襟、袖に派手な色を使って動くたびに目立つわかりやすいスーツよりも、「あの人のスーツは、デザインは普通なのに周りと比べて何か違う」となった方が恰好いいと思いませんか?

 

 

名古屋広小路通り店 鈴木

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