こんにちは。
鈴木(晴)です。
オーダースーツの最大のメリットである「身体に合うスーツ」とはどのようなものを指すのかご存じですか。
体にぴったりと沿うようなサイズのスーツと勘違いする方が多いですが、それはただ単にタイトな着心地を誤認しているにすぎません。
字面だけを見るとそう思っても仕方ありません。
では身体に合った状態はどのようなものか紹介します。
身体に合うスーツとは
スーツは、英国や北イタリアでは直立した状態で一切皺が出来ないのが美しいとされています。
それを身体に合ったスーツといいます。
南イタリア(ナポリ)はまた別なので割愛します。
スーツにできる皺を取り除くために必要になってくるのが体型補正です。
何も調整していない状態ではなで肩・いかり肩・猫背等の体型や姿勢でスーツに皺が入ってしまいます。
それを一人ひとり調整するのが体型補正です。
この工程は、パターンオーダーであろうとビスポーク(フルオーダー)であろうと変わりません。
パターンオーダーであればゲージ(見本服)を着用してもらい、皺の出方で入れるべき補正を判断します。
ビスポークは採寸時にある程度体の癖を把握して書き起こす型紙に反映、仮縫いフィッティングの際に細かい調整を行います。
またパターンオーダーは調整できる範囲が狭く、完全に皺が取り切れない場合があります。
皺の出方
反身
骨盤を起点として腰が後ろに反っている姿勢です。
腰から上の上体が後ろに反ってる場合もあれば、上体は普通でヒップを突き出したような姿勢の方もいます。
姿勢をよくしようとしてこの反身になっている人をよく見かけます。
正面からはわかりづらいのですが、横と背面にしっかりと皺が入っています。
袖の付け根の斜めの皺と、腰に入っている余り皺です。
また、横から見た際にジャケットのフロントが跳ね上がっているのがわかります。
私はなで肩なので、肩甲骨あたりに八の字の皺も入っていますね。
屈身
反身とは逆で肩が前に突き出ている猫背のような姿勢です。
若い人が多い印象です。
ウエストがきついわけでもないのに釦周辺に皺が入っています。
フロントも開いてしまっています。
横から見るとジャケットの裾が前下がりになっています。
補正後
これらの皺を解消するとこのようになります。
正体時にはほとんど皺のない美しいスーツになります。
そういうスーツは生地が最高級でなくとも良いスーツに見えるものです。
オーダーの最大のメリットは好きな色柄や形、サイズではありません。
この体型補正を行えるという部分にあります。
是非ご検討ください。
名古屋広小路通り店 鈴木(晴)