こんにちは。
鈴木(晴)です。
今回はあまり知られていないジャケットの袖裏についてお話します。
ジャケットの袖裏
皆様にご注文いただく際に選んでいただく裏地は、身頃といって身体の部分のみに使用し袖裏は別生地を付けています。
現在はビスポークを始め、大体のオーダーは袖裏にストライプ柄の別生地を使用します。
店によっては袖裏も身頃と同じ生地が張られることもあります。
袖裏が別生地になっている理由はいくつかあります。
まずジャケットの形が出来上がったのは100年以上前のことですが、その当時裏地はシルクのような繊細な天然素材を使用していました。
良いものを長く使うという考えのスーツはその役目を終えるまで何十年と着用されますが、何度も裏地の張替えを行うほど繊細です。
特に袖は出し入れのが多く肘を曲げたりすることから身頃よりも損耗が激しいため、着心地に影響する部分は柔らかい素材。
負荷がかかりやすい袖裏は耐久性を重視した素材を使用するという風に分けていました。
ストライプ柄が多いのは、縦方向により強い糸を使用することからストライプ柄が定着したと言われています。
グローバルスタイルでは、モデルによって使用される袖裏に違いがあり
通常モデル(モダンクラシック・モダンブリティッシュ・アンコン等)はポリエステルの裏地、上位モデルのカイザーモデル・カイザープレミアムはキュプラの裏地が使用されます。
通常モデル
カイザーモデル(サルトリア・レジェロ・プレミアム)
しかし、実は取り寄せのバンチブックから袖裏を指定することもできます。
有料オプションとして¥5,500(税込)でご用意しております。
こういった普段見えないところを変えるのがスーツに対する粋なこだわりだと私は思います。
鈴木(晴)