バイオリニスト・スーツ Global Style 大阪・東京
皆さん、こんにちは!本町店の山橋です。
ようやく大阪では台風一過らしい、清々しい天候となりましたね。
今日から3連休の方も多いかと思いますがようやく訪れた秋を満喫して下さい。
さて、今日は少々変わったスーツのご注文のエピソードをご紹介させていただきます。
ご注文下さったのは某有名オーケストラのバイオリニスト、Iさんです。
ステージでお召しいただくブラックスーツのご注文でしたが
通常のブラックスーツではなく、ステージでお召しになるものですので
色々な工夫を盛り込みお仕立することとなりました。
生地はステージ映えするように高級感あふれる光沢をもつ
DRAGOのATLANTEシリーズ(SUPER150’S)です。
で、何が変わっているのかというと通常スーツは立ち姿勢の時の
シルエットを重視してフィッティングさせていただきますが
今回はバイオリンが引きやすいようにその点を重視してのフィッティングとなりました。
ご想像いただければお分かりいただけると思いますが
バイオリンは両肘を上げて演奏することから肩周りが窮屈では
演奏の邪魔になります。
そのような事から肩周りとアームホールは大きめにして、
稼働域を広げる事にしました。
Iさんは撫で肩で肩先に余りが出るのですが、
本来ですと補正を入れジャストフィットさせる所をわざと余りを残すことになりました。
それはまれにスーツの肩裏にタオルを仕込む事があるとのことで
そのタオルが入るくらいの余裕をということですね。
我々には分からないプロならではの演奏中の姿勢などを伺い
とても勉強になりました。笑)
肩周りの稼働域を広げるという事は実は事務仕事が中心の方でも
重要なことかもしれません。
例えばPCを操作する時など同じ事が言えるのですが
Iさんのスーツ程、ゆとりを入れなくとも肩の稼働域を広げる事で
動きやすい服となります。
少々見た目が犠牲になる部分もございますが
ここは動きやすさと見た目のお好みとじっくりご検討いただき
妥協点を探るのも大切な要素かもしれませんね。
その他、拘った点はやはり腕を大きく動かすので袖丈がジャストで合わせると
動いたときにシャツのカフスが覗き過ぎてしまう為、通常より2センチ程度、
袖丈を長くしました。
また、パンツは座っての演奏となることからおなか周りに余裕をとりました。
なんと通常より5センチ!!も大きいお仕立です。
股下の長さもこれまた立ち姿勢で合わせると座った時にソックスが
覗き過ぎるので長くしたのですが立った時にギリギリ見苦しくならない所を
奥様立会いの下、色々な長さで検証し、仕立てる事になりました。
この様に通常のビジネススーツとは大きくかけ離れたスーツの
ご注文でしたがこういった拘りのあるスーツはプロの商売道具といった感じで
これはこれで格好良いですね。
Iさんのお許しが出れば完成をご紹介したいと思います。
こういったご注文にも出来る限りお受け致しますので
お仕立の可否は別として、御相談に乗らせていただきます。
お気軽にお問い合わせください。
スタイリスト一同、楽しみにお待ちしておりま~す!!
By Yamahashi