こんにちは。
急に暖かくなり、体調を崩してしまいそうですね。
もう数日で3月です。衣替えの準備はお済みでしょうか。
昨今では夏の暑い時期はスーツを着ないという方が多くなっているかと存じます。
勿論、そのような方は10月~4月の比較的気温の低い時期に快適なスーツを持っていれば充分かと存じます。
一方でまだ夏も状況によっては上下揃いのスーツが必須という方も多いのではないでしょうか。
また、上着は着ずともスラックスは履くという方も多いですね。
着用頻度が低いからとりあえず冬物で我慢しようという方、とても勿体ないです。
勿論単純に暑さに対してはご自身の感覚で問題ないかとは思いますが、
スーツの生地は厚みや織り方で向いている時期が大きく異なります。
所謂夏物は平織りという組織で、
非常に抜けの良い組織になっています。
高温多湿な日本の夏はこの抜けがとても大事です。
一方でオールシーズンといわれる生地や、冬物の多くが綾織という組織になっています。
糸同士の密度は高く表面がフラットになりやすい為、光沢などは綺麗に出やすいですが、
その分熱を逃がしにくく平織と比べると保温性は高いです。
暑い時期ですとどうしても汗の湿気や熱がこもりやすく、蒸れてしまいやすいです。
織物、特に毛織物は湿った状態で起こる摩擦(湿摩擦)に弱く、
股ずれや脇ずれは多くの場合この湿摩擦が原因となって起こります。
特に股部分は自分でも気づかぬうちに多くの汗をかいているのですが、
これが暑い時期に綾織の生地になるとより顕著になってしまい、
スーツへのダメージも大きくなってしまいます。
折角作ったスーツも過度なダメージにさらされると、
消耗が早くなり、あっという間に傷んでしまいかねないです。
きちんと気温や湿度など時期に合わせた洋服を着ることは、
服を長持ちさせるためにも非常に重要な要素になっているのです。
勿論あまり着用頻度が高くない場合多くを持つ必要はないかと存じますが、
1~2着の夏物スーツ、気軽に履ける夏用スラックスは持っておいて損はないかと存じます。
お仕上がりまでおおよそ1カ月程お時間を要するので、
衣替えの準備をするにはぴったりのタイミングです。
是非ご検討下さい。
Premium Marunouchi 横浜スカイビル店
曽根