こんにちは。
鈴木(晴)です。
今回は珍しく靴の話です。
私は私服でもエプロン・フロント・ダービーという革靴を履くのですが、その由来には面白いものがあるのでご紹介します。
エプロン・フロント・ダービーシューズとは
外羽根式でU字型にカーブを描くつま先が特徴のシューズデザインで、日本では『Uチップ』の愛称で親しまれています。
羽根下のU字部分をエプロンに見立ててその名前が付きました。
その歴史は諸説あり、国によっても成り立ちが異なります。
英国では19世紀~20世紀初頭の所謂第二次産業革命期の労働者のために作られたのが元になったと言われています。
分類はカントリーシューズであるものの、英国らしい気品さがにじみ出るスタイルです。
(引用:Edward Green)
フランスではUチップと同様のデザインの靴の事を「シャッス(Chasse)」と呼んでおり、フランス語で狩猟を意味します。
つまりフランスでは主に狩猟用に使用されてきたという歴史です。
フランス製のUチップの特徴として、イギリスのものよりもつま先が丸みを帯びていることがあげられます。
狩猟をするために特化した極めて機能性の高いデザインとなっています。
(引用:J.M.WESTON)
アメリカではUチップではなくVチップと称されることもあり、その由来も他国とかなり異なっています。
このタイプの靴の事を「ノルウィージャン・ブルーチャー(Norwegian Blucher)」または「アルゴンキン・ブルーチャー(Algonquin Blucher)」と呼んでいます。
ノルウィージャンはモカシン縫い(U字型の部分の縫い方)がノルウェーの漁師が陸上で履いた靴に由来することから。
アルゴンキンは、このUチップのデザインを広めたオールデン(Alden)の代表的なモデル『アルゴンキン』から。
ブルーチャーは外羽根式を表す言葉です。
参考↓
その形状はブランドによって異なり、トウは尖ったものもあれば丸く仕上がったものもあったりとアメリカを象徴するデザインは固定化されていないようです。
強いて言えば前述のオールデン(Alden)がそうだと言えるかもしれません。
アメリカではこのスタイルの靴は主にゴルフ用として用いられており、他国以上にモカシン縫いはカジュアルなデザインと捉えられているようです。
さて、そんな様々な歴史が入り混じったエプロン・フロント・ダービーですが、ダークブラウンを選べば、スーツスタイルからトラウザーズのカジュアル、デニムなどの私服でも着用することができるため、非常におすすめです。
(引用:Berwick)
名古屋では現在、この広小路通り店だけが唯一Berwickの取り扱いがあります。
是非この機会にお試しください。
鈴木(晴)