皆さまこんにちは。
今回は少し早いですが夏に向けてリネンの生地についてお話ししようかと思います。
少しニッチなお話になりますがご容赦ください。
スーツ、ジャケットをオシャレに着こなすうえで欠かせないのが季節に合わせた素材、所謂素材感ってやつです。
これからの季節だとコットンやモヘア、リネンなどがあげられます。
そんな夏にぴったりなリネンですが昨日おすすめのバンチが入荷いたしました。
※畳まれている生地はFOX Brothersのリネン混紡生地になります。
リネンを語るうえで外せないのがイギリスのスペンス・ブライソンです。(以降ブライソン)
アイリッシュリネンの王様と言われるブライソンですが、色合いが鮮やかでかつかなり厚い生地が多くあります。
夏に厚い生地では辛くないのかどうか。
答えはさほど暑くないです。
それはリネンの特性にあります。
リネンは水分の吸収率が高くお召し物にすると蒸れにくい特徴があります。
その性質のおかげで他の地厚な生地と比べても暑くなりにくいのです。
そんなブライソンはイギリスの生地になりますが日本で人気の高い生地と言えばイタリア生地の傾向があります。
もちろんイタリアにもリネンの生地は多くあります。
そんなイタリアのリネンの生地と言えば軽く柔らかくしなやかで上品に見えます。
ですがブライソンは真逆に思えます。
どうしてもリネンは麻、植物繊維になるので薄い生地だと耐久性が懸念される方も少なくないと思います。
そんなリネンですが上記でもお話したように暑い生地で重さもかなりあります。
少し扱いの難しい生地ですが重く厚いことによって長年着ることでエイジングができ、味が出ます。
最初は固かった生地が徐々にしなやかになり上品なスーツになります。
いい生地だからこそ長く着たい、そんなニーズにぴったり答えれるのがスペンスブライソンの生地ではないでしょうか。
イギリスらしいいいモノをいい状態で長く、上品すぎずどこか無骨で。
リネンのシワを楽しみ、厚く重いが長く付き合える自分の一着とてもかっこいいですね。
そんな一緒に年を重ねるスーツを一着誂えてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
GINZAグローバルスタイル池袋東口店
曲師