シーン別スーツ(春夏秋冬・クールビズ)
秋冬の人気スーツ生地【素材】【柄】まとめ
意外と知らない?秋冬に向けて、スーツ生地を選ぶ基準と種類を知ろう!
【スーツを選ぶ基準に「季節」を取り入れましょう】
「サイズ感をばっちり決めたい」、「自分好みの色や柄が欲しい」、「ちょっと高級にしてもらいたい」などなど、スーツを選ぶ基準はたくさんありますよね。
せっかくスーツを購入するなら、長く着用できるものを選びたいですよね。特に一着目は着回しの利くスーツが欲しいと考える人が多いかと思います。
そこで、自分好みに仕立てるオーダースーツを気持ちよく長く愛用するためには、「どの時期に着たいのか?」。季節ごとのスーツの特徴を抑えておくと良いでしょう。そうすることで、あらゆる種類の生地の中から、おすすめの色柄・生地ブランドを絞ることができます。
一般的に、スーツには冬用(秋冬)と夏用(春夏)、オールシーズンに分類されています。
なので、「とりあえずオールシーズンのスーツだけあれば良い。」と感じる方が多いかもしれませんが、オールシーズンのスーツは、真冬には寒く、真夏には暑くなってしまうことがあります。
デスクワークの多いビジネスマンにはおすすめできますが、外に出る機会が多い方は、その季節にあったスーツがあると安心です。
【秋冬スーツの特徴は?】
といったように、特に秋冬は、環境や状況に合わせて、生地を選べると良いでしょう。
~ちょっとした豆知識~
■秋冬と春夏で使い分けたい、「総裏」と「背抜き」■
スーツ屋さんでスーツを選ぶとき、「背抜き」仕様の有り無しについて説明されたことありませんか?
「背抜き」仕様とは、その名のとおり背中の裏地を抜いたもので、反対に裾まで裏地をつけた「総裏」仕様に比べて通気性が良くなるため、春夏に適していると言えます。
逆に、秋冬は「総裏」仕様のスーツが適していると言えるでしょう。(ただし日本の場合は、秋冬でも「背抜き」仕様のスーツを選ばれる方が多いようです。)
■生地の質感は、重さで表す■
スーツ生地を選ぶ際に参考になるのが「目付」(めつけ、匁付)です。
一般的に、スーツをオーダーする際にかかせないバンチブック(生地見本帳)や、生地の値札などに「320g」や「320g/m」などと記載されています。
▲こちらがバンチブック(生地見本帳)
現代では、
・夏物:230g以下が夏物
・冬物:260g以上が冬物 とされています。
生地1メートルあたりの重量を指しており、数値が高いと「重い生地(=冬用)」低いと「軽い生地(=夏用)」などと言います。
生地が厚ければ、それだけ多くの空気をため込む(外気との断熱効果増)ため、冬の防寒に向いている。夏と冬では、重さの差が最大100g~130g程あります。
傾向として、日本やイギリスでは重い物が、イタリアでは軽い物が好まれますが、近年は「番手」(生地のもととなる糸の太さ)が細いものが主流になっている事もあり、全体的に軽い生地が多くなっています。
1.秋冬スーツに人気の「生地素材」
スーツの良さを決める重要な要素は生地。見た目はもちろん、丈夫さ、着心地の全てに関わります。
生地を知ることで、スーツの知識が深まり、より自分好みのスーツ選びが出来るようになります。
ここからは、秋冬のスーツに使用される、代表的な素材、柄をご紹介します。
① フランネル
平織り、または綾織りのウール生地を縮絨(シュクジュウ)して起毛加工する「フランネル」は、別名「フラノ」とも呼ばれ、暖かく柔らかい肌触りが特徴。
厚手になると「メルトン」、薄手になると「サキソニー」と呼ばれます。サキソニーは、柔らかく毛羽立ちがあるのが特徴で、メルトンとフランネルの中間のような生地です。
最近では、カシミアやアンゴラなど、高級獣毛を混紡したものもあり、こちらはさらに保温性が高く温かさも格別です。タッチも柔らかくなるうえ着心地も軽くて快適そのもの、高級フランネルなら、冬でもコート要らずで過ごせます。
■ 関連ページ:秋冬の定番!ふんわり柔らかさが魅力のフランネルスーツ
② サキソニー
主にイギリス、スコットランド製の伝統生地として知られるサキソニー。うっすら毛羽がかった素材感が特徴のウールです。
生地は薄く、柔らかい生地感なので季節に合わせて調整のできる万能生地。フォーマルスーツ向きの生地です。
③ ツイード
主にスコットランドやアイルランドで作られるハードな織りのウール生地で、暖かく少しざらざらとした肌触りが特徴的なのが、ツイードです。
太い糸で織った生地で、カントリー調の印象があり、フォーマルよりもカジュアルスーツ向きの生地です。また、ジャケットに使用すると、高級感のある仕上がりになります。
▽ツイードスーツについて詳しく知りたい方はこちら。
■ 関連ページ:ツイードスーツとは?コーデやお手入れはどのようにすべき?スーツのプロが解説!
④ ホームスパン
「ホームスパン」とは「家で紡がれた」の意味。中でも、ざっくりとしたハンドメイド(手織り)の感覚を大切にした「ハリスツイード」が代表的で、ツイードの一種です。
羊などの比較的短い毛や、再生毛などでつくった太い糸を用いて手織りされるため、暖かい風合いと弾力のある手触りがいい生地です。
ホームスパンで仕立てるスリーピーススーツは、秋冬に特に人気がありますね。
2.秋冬スーツに人気の「生地織柄」
① ストライプ
定番人気のストライプですが、秋冬素材になると表情もまた変わってきます。
一眼にストライプといっても、ピンストライプやチョークストライプなどの多くの種類があります。ストライプの間隔が細くなれば上品に、広がるとアクティブな印象かつ細身に見え、全体的にスタイリッシュに仕上がります。
秋冬の温かみのある生地で仕立てたスーツはどうしてもボケた印象になりがちなので、温かみのある中にもシャープな印象を与えることができる、間隔の広いストライプがおすすめです。
② ヘリンボーン
直訳すると、「ニシンの骨」。織柄が魚の骨のように見えるため。日本では「杉綾織り」とも呼ばれています。
光の反射によって、光沢感、そして高級感がでます。非常に耐久度があり、ヘリンボーンは高級紳士服に用いらることが多いです。そのため、ヘリンボーン柄のスーツは、重厚感のある落ち着いた雰囲気に仕上がります。
③ 千鳥格子(ハウンドトゥ―ス)
古典的な柄の一つ。ハウンドは猟犬、トュースは歯の意味から、「犬の牙の形」と呼ばれています。
日本では、千鳥が並んで飛んでいる姿に似ていることから、千鳥格子と言われます。スーツでは、比較的小さく細かい柄が使われることが多く、エレガントでクラシックな印象になります。配色は、白地に黒、グレー、茶色などが多く、秋冬ならではのお洒落を楽しめます。
④ チェック柄
こちらも定番の柄ですが、やはりチェックといえば秋冬でしょう。チェック柄は特に、生地素材の違いで雰囲気がガラリと変わり、季節感を出しやすい柄なのです。
春夏はギンガムチェックなどが人気ですが、秋冬はグレンチェック(千鳥格子と細かな格子を組み合わせたもの)やタータンチェック(様々な色を交差させた、英国スコットランド伝統の柄)が人気です。
少し派手さを出したい方は、ウィンドウ・ペンチェック(窓の格子のように単色ラインで四角の枠が並ぶチェック)がオススメです。
⑤ バーズアイ
変わり織りの一種で、小鳥の目のような円い模様に点を入れた柄を、同じパターンで繰り返した柄になります。
柄の雰囲気が見え隠れするグレーや茶系色は、特に秋冬に人気があり、バーズアイの特徴である、落ち着いた雰囲気で貫禄のある印象をより強く与えてくれます。
キメ細やかなバーズアイは一見無地に見間違えるほどですが、そのさり気ない織柄が、秋冬ならではのお洒落を楽しませてくれます。
***
秋冬の生地は、その素材が持つ特徴と、秋冬ならではの織柄で、春夏とはガラリと印象が変わります。また、人気のブラウンやグレーなど、色を軸に選ぶのもありです。
また、ネクタイやマフラーなど小物も合わせて、お洒落にトータルコーディネートすることのできる季節です。
毎日のスーツスタイルをよりお洒落に見せることのできるこの季節に、思いっきりスーツファッションを楽しみましょう!
Global Style ~秋冬スーツコレクション~
「渋すぎる」「おじさんくさい」といったイメージがあるかと思いますが、温かみのある暖色系の色合いが、寒い季節にマッチします。
また、グレーやネイビーといった定番色のスーツと比較すると、ブラウンスーツは合わせ方が難しいと思われがちですが、ブラウンのその柔らかい色味を活かしてシャツやネクタイを好きな色で遊んであげることで、一歩先をいくお洒落なスーツスタイルに仕上がります。
よく着られるコートの色はネイビーやブラックですが、ネイビーは特にグレーとの相性が良いため、コートを必要とする本格的な寒さを感じる季節には、グレースーツがおすすめです。
▽秋冬の人気素材でスーツの注文を検討中の方はこちら。
■ 関連ページ:オーダースーツならGlobal Style(グローバルスタイル)|1着2万円台~
思いっきりお洒落を楽しめる秋冬こそ、毎日のスーツに変化を。
ここまで、秋冬のスーツについての基準や選び方をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
四季がある日本では、季節毎に合うスーツの種類や生地を知ることで、より毎日のスーツスタイルを楽しめます。
秋冬のスーツ生地は、春夏物に比べて素材や柄が特徴的なので、自分に合ったものを新しく発見できた時の喜びはひとしおです。秋冬のスーツ選びで、より自分らしさを表現していきましょう。
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