オーダースーツ全般
本切羽とは?オーダースーツに必要?メリット・デメリットを解説
スーツ(ジャケット)の袖には、“本切羽” “開き見せ”と呼ばれるデザインがあります。巷では高級スーツの証とも言われていますが、由来・目的などをご存知ではない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで本記事では、「そもそも本切羽は必要なのか」「由来や目的」「メリット・デメリット」について解説していきます。
< 目次 >-クリックすると各内容へ飛びます-
1. オーダースーツの本切羽とは
1-1. 袖口にボタンの由来や目的
1-2. 本切羽の由来や目的
2. 本切羽のメリット
2-1. メリット①:ヌケ感を演出することができる。
2-2. メリット②:オーダースーツにこだわりを詰め込める。
3. 本切羽のデメリット
3-1. デメリット①:袖丈のお直しが困難
3-2. デメリット②:追加費用が掛かるケースが多い
4. 本切羽仕様スーツのおしゃれな着こなし方
4-1. 着こなし①:あえて隙をつくる王道ネイビースーツ
4-2. 着こなし②:こだわりが詰め込まれたオーダースーツ
4-3. 着こなし③:軽快な印象のロールアップスタイル
5. ボタンの数や特徴
6. 本切羽オプションは必須なのか
オーダースーツの本切羽とは
オーダースーツに限らず、既製品を購入する際にも見かける“本切羽”とは袖口が開閉できる仕様のことで、さらにボタン留めになっているものが“本開き”といいます。本切羽でもスナップダウンで開閉できるものがあり、必ずしも“本切羽=ボタンで開閉できる”ということではありません。
(引用:https://www.order-suits.com/)
また現代では主流の“開き見せ”という一見本切羽と変わらない仕立ても存在します。これはボタンホールがなく、飾り穴の仕立てで、実際に開閉できない仕様のこと。他にもボタンやボタンホールが無い“筒袖”と呼ばれる仕様もあります。
(左:開き見せ 右:筒袖)
袖口にボタンの由来や目的
袖口のボタンには諸説あるが、最も有名な説はナポレオンでしょう。ロシア遠征の際に、極寒のロシアの地で兵士が袖口で鼻水を拭いていたそう。何度もナポレオンは注意するのですが、一向に治らない。そこで兵士が鼻水を袖口で拭くのをやめさせるため、袖口に金属のボタンを付けたと言われています。
本切羽の由来や目的
“ドクターズカフス”や“サージョンズカフス”と呼ばれ、医師が治療の際に袖を捲り上げられるようにしたことが由来。「ジャケットを脱げば良いのでは?」と思うかもしれませんが、当時シャツは肌着とされていたために、ジャケットを人前で脱ぐことができなかったのでしょう。現代ではスーツの袖を捲り上げる事はほとんどないため、次に挙げるメリットやデメリットを参考に選ぶと良いでしょう。
▽カフスの種類や付け方について詳しく知りたい方はこちら。
■ 関連ページ:カフスとは?カフスボタンの種類や正しい付け方、おすすめ着用シーンを紹介!
本切羽のメリット
ここでは本切羽にするメリットを2つに分けて紹介していきます。オーダースーツを仕立てる際の参考にしてみてください。
メリット①:ヌケ感を演出することができる。
本切羽は南イタリアにおいて好まれる仕様。ファッション感度の高い方はあえて袖のボタンを1つだけ外したり、イタリア現地ではカジュアルスーツの袖を捲って着用することもあります。
(引用:https://otokomaeken.com/)
メリット②:オーダースーツにこだわりを詰め込める。
既製品にも本切羽が増えてきたと冒頭に語っていますが、まだまだ開き見せのスーツが多く、本切羽(本開き)≒オーダースーツの証といっても過言ではないでしょう。デザイン面では、穴かがりに違いが見えます。開き見せの場合は穴が開いていません。本切羽の場合は縫製によっては徐々にほつれていってしまいます。そうならないために、ボタンホールの糸の密度が大きく、穴かがりがふっくらと立体的に仕上がっている場合が多いです。
(左の本開きのボタンホールは糸の密度が大きくふっくらしている)
▽スーツの袖の種類について詳しく知りたい方はこちら。
■ 関連ページ:スーツの袖(デザイン)仕様とは?~本切羽・開き見せ・重ねボタンの違いを解説!
本切羽のデメリット
では本切羽にすることによるデメリットではどんな物があるのでしょうか。メリット同様2つに分けて解説します。
デメリット①:袖丈のお直しが困難
本開きの場合実際に穴が開いてしまっているため袖を詰める・出すといったお直しは、肩を外して詰めるなどの難易度の高いお直しが必要になり、高額もしくはお断りされるケースがあります。中でもチェック柄は肩と腕で柄合わせされている場合、お直しで柄がズレてしまう可能性があります。既製品で本切羽のスーツやジャケットを購入する際は、袖丈もジャストサイズになっているか必ず確認しましょう。
デメリット②:追加費用が掛かるケースが多い
多くのオーダースーツ専門店では本切羽を有料オプションとしているため、スーツ全体に掛かる費用が増えてしまいます。先に述べたメリットより、なるべく費用を抑えてスーツを仕立てたい方は開き見せを選ぶと良いでしょう。
本切羽仕様スーツのおしゃれな着こなし方
ここでは実際に本切羽(本開き)のスーツをどのように着こなすのかを解説していきます。
着こなし方①:あえて隙をつくる王道ネイビースーツ
シンプルなネイビー無地のスーツで、ボタンは珍しい重ね5つボタン、また袖側のボタンを1つだけ外したヌケ感を感じられるスタイル。ボタン・シューズをブラウンでまとめた定番の“アズーロ・エ・マローネ”にあえて1つだけボタンを外した最も真似しやすい着こなし。
着こなし方②:こだわりが詰め込まれたオーダースーツ
ボタンは重ね4つボタン、その内右腕の2つだけ開けた、こだわりを感じる着こなし。スーツは光の当たり具合で色が変わって見える“ソラーロ”生地、ディテールはアウトポケット・2アウトタック・ややフレアしたスラックスで既製品にはないオーダーならではのスーツスタイル。
着こなし方③:軽快な印象のロールアップスタイル
こちらは上級者向けの着こなし。タイドアップ・スーツスタイル・ダブルジャケットとカチッとした印象でも、手首や足首といった体の先端を見せることでヌケ感を演出できます。またカラーシャツを取り入れることで、腕まくりをした際にコーディネートのアクセントに◎ただしジャケットは肩パッドが無い“アンコン”や限りなく薄い“ナチュラルショルダー”の物を選びましょう。
(引用:https://italianity.jp/ https://www.gqjapan.jp/ https://www.micheleandshinitaly.com/)
ボタンの数や特徴
袖口の仕様には本切羽かの他に、ボタンのつけ方にも着目してみましょう。そもそものボタンの数や重ねる・重ねないによる違いを紹介します。
■ボタンの数
・2個 ⇒ブレザーに多い
・3個 ⇒礼服のスーツに多い
・4個 ⇒最もスタンダード、ビジネス用に多い
・5個 ⇒手元の印象を強くしたい時にオススメ
ボタンの数は決まりやマナーはないので、特別なこだわりがなければ3~4つボタンを選ぶと間違いないでしょう。
■重ねボタン(別名:キッスボタン)
ボタンの一部が重なるように並んでいる仕様のこと。イタリアのスーツ職人が技術をアピールするために誕生したといわれており、立体的に並んでいるため、華やかにみえる特徴があります。一方で重なっていることからボタンが割れてしまうといったデメリットもあります。天然素材・プラスチック製問わず起こりえますが、特にプラスチック製は劣化が進みやすいため注意が必要です。
■並びボタン
ボタンが重ならないように並んでいる仕様のこと。重ねボタンとは反対にカチッとした雰囲気があるため、英国スタイルのスーツには並びボタンを選ぶと良いでしょう。また不幸が重ならないようにと、礼服の場合並びボタンが使われることもあります。
本切羽オプションは必須なのか?
結論、本切羽オプションは必須ではありません。現代ではスーツの腕まくりをするシーンはほとんどないため、機能性というよりも“イタリアのヌケ感のあるスーツスタイルをしてみたい!”“オーダースーツらしさが欲しい!”などの目的があれば、ぜひ取り入れてみてください。
余談ですが、スーツの本場イギリスではスーツを受け継いでいく事もあり、袖丈を調整しやすい“開きみせ”にしていることが多く、現地のオーダースーツでも指示をしない限り開きみせで仕上がる。また本切羽にしたとしても、一番後ろ(肩側)は開きみせにしていることがほとんどです。もし英国スタイルのスーツを希望する場合は、あえて開きみせにするというのも選択肢になるでしょう。
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ここまで、本切羽とは何か、どんな特徴があるのか知っていただけたのではないかと思います。もしオーダースーツにご興味を持っていただけたのなら、ぜひオーダースーツ専門店Global Styleにお任せ下さい。創業95年以上の歴史ある老舗生地問屋ならではの仕入れネットワークで、どこよりも豊富な生地で仕立てたオーダースーツをリーズナブルな価格でご提供しています。お客様の体型や嗜好に合わせたスーツモデルも全10型以上のバリエーションからご用意しており、年代やお好みに合わせたスタイルでお作りすることが出来ます。また、仕上がりイメージが湧かずに不安というお悩みに関しても専門スタッフが、お好み、ご予算、着用時のお悩み、着用されるシーンなどの幅広い視点からカウンセリングを行いますので御安心下さい。
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いかがでしたでしょうか?
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