【今日のクイズ】表参道店取扱”Berwick”モデル紹介~紐靴の巻~【表参道】
どうもどうも、御無沙汰しております村山です。
まだ冬至に至らぬも流石に朝晩は凍れますね。
先月までの暖かさが噓のようでございませう。
紅葉が美しい時節ですが秋冷の折、体調には気を付けて行きましょう。
【今日の1問】
Q.ドレスシューズの定番ラバーソールの「ダイナイトソール」、正式名称を何という?
↓↓↓↓答えは記事の一番下に↓↓↓↓
10月半ばからバーウィックという西班牙(スペイン)からやってきた靴を取り扱っております。
元靴屋としては記事せずにはいられぬと言うことで、まずはどんなデザインがあるのか紹介してゆきます。
記事が長くなるので、今回は紐靴のみ紹介しますね。
①ストレートチップ
ストレートチップ(キャップトウ)とは、つま先に一文字の切り替えしが付いたデザインの靴を総称して呼びます。
欧州ではフォーマルで履くイメージが強く、ビジネスで履くケースは少ないそうですが
用途としては幅広く、ビジネスからフォーマルまで着用できるといった「迷ったらこの形」を代表するデザインでしょう。
「ストレートチップは上質なものが1足あればいい」とおっしゃる紳士も。
バーウィックのストレートチップは3種類ご用意してあります。
Berwick 型番:5224 木型:261
- 価格:¥33,000-(税込)
- 色 :NEGRO(黒)/TESTA(焦茶)
- 素材:BOX CALF/SI CALF
- 底材:Vibram/#2055
フランスのタンナーである”デュプイ社”の黒はBOX CALF、茶にはSI CALFを使用した1足
261というラスト(木型)は、つま先から甲のスペースが広くとられており、多くの足に馴染みやすい形になっています。
カーフは生後3~6か月のオスの子牛から採られる皮革で、BOXCALFには深い黒さと銀面には強い張りがあり頑丈な素材。
SICALFはつま先や踵に焦がしたような仕上げがされており、経年変化が楽しめる素材をチョイスしてあります。
ソールに使われているVibramの#2055はドレスシューズの定番で、発砲ゴムの割合が多くクッション性のある履き心地に。
後述するダイナイトソールと比べ軽く柔らかで、グリップ性があるので、実用的な1足をお探しの方はこちらがオススメ。
Berwick 型番:5382 木型:283
- 価格:¥36,300-(税込)
- 色 :NEGRO(黒)/MELIZE(茶)
- 素材:LAVATO
- 底材:HarboroRubber/Dinite-Studded Sole
ノーズがシャープになりヨーロピアンテイストが増したLAST283を採用。
此方の1足には黒も茶も、フランスのタンナー”アノネイ社”のLAVATO(ラバート)を使用しております。
しっとりとして且つしなやかな革質で、発色も良く綺麗に染められたレザーです。
ソールにはハルボロラバー者のスタッテッズソール、通称ダイナイトソールを採用しており
堅牢な素材ゆえの持ちの良さとドレッシーなスタイルを両立したモデルです。
Berwick 型番:5217 木型:915
- 価格:¥36,300-(税込)
- 色 :NEGRO(黒)/TESTA(茶)
- 素材:VEGANO/LUGO
- 底材:Single Leather Sole
前2つと比べ、インステップのフィット感がより一層増したLAST915。
見た目はより洗練された雰囲気になり、良いバランスで作られたデザインになっています。
ヒールカップが小さく、履き口が狭いおかげで現代人が気になる踵のフィット感を解消。
日本人の平均的な足型の特徴をより良い形で具現化したデザインです。
”アノネイ社”を代表する染料染めの皮革”ヴェガノカーフ”と、デュプイ社のセミアニリン仕上げの”ルーゴ”をアッパーに使用しており。
この価格帯ではオーパーともいえるエレガントさを兼ね備えた1足です。
②プレーントウ
ストレートチップと並ぶ格を持つとされるプレーントウ。
その由来は軍人が正装時に着用する「オフィサーシューズ」からなるもの。
レースステイが外で縫われている為、着脱や履き心地のアジャストが容易であるためより様々な足に対応するデザインでしょう。
かしこまりすぎない見た目なのでカジュアルからフォーマルまで、大体のコーディネートにハマってしまう懐の広さは
まだ足数が揃ってない方に非常におすすめです。
万能すぎるので使いすぎ注意!
Berwick 型番:4406 木型:234
- 価格:¥33,000-(税込)
- 色 :NEGRO(黒)/CORDOBAN(バーガンディ)
- 素材:ROIS
- 底材:Vibram/#2055 Double sole
老舗タンナーのピクーサのコーティングレザーを使用した、天候を気にする事なく使えるヘビーデューティーな1足。
ソールはストレートチップの5224にも採用されていたVibramの#2055を、ダブルソール仕様に変更。
ダブルソールにすることで#2055の強みであるクッション性がさらに向上し、見た目も性能もタフな靴に仕上げてあります。
ヒール割縫いのバックステーには”ドッグテール”と呼ぶ補強の意匠が施され、全体的に丸みある木型と相まってクラシックな雰囲気に。
カラーは黒とバーガンディで様々なコーディネートに合わせやすく、初めての1足として特にオススメです。
Berwick 型番:3680 木型:184
- 価格:¥36,300-(税込)
- 色 :NEGRO(黒)/CORDOBAN(バーガンディ)
- 素材:ROIS
- 底材:HarboroRubber/Dinite-Studded Sole
ボテッとしたアメリカンな雰囲気の4406に比べ、よりスラっとしたLAST184を用いた3680は例えるならヨーロピアンなプレーントウダービー。
革を贅沢に使ったワンピースのパターンで縫い割があるのがヒールのみになっています。
ピクーサのコーティングレザーとダイナイトソール用いることでオールウェザーに履けるのはそのままに
スプリットウェルトをヒールまで出し縫いをかけたオールアラウンドグッドイヤー製法でボリュームを出しつつも、シングルソールの仕様で
トラディショナルなのにモダンな1足に仕上がっています。
③Uチップ
スポーティーに使える靴の代表格であり、近年のファッショントレンドから注目されているデザイン。
つま先のモカ縫いの形状から”Uチップ”と呼称されることが多いですが、ノルウィージャンやモカシン、エプロンフロントなどメーカーによって呼び方は様々です。
最近ではスーツの着用頻度が減ってジャケパンやセットアップのような少し崩したスタイルでお仕事される方からの支持も厚いようで、前記のプレーントウと並び
オンオフ両方で使える汎用性高めの靴でございます。
表参道店では毛色の違う2種類のユーチップをご用意。
Berwick 型番:4477 木型:217
- 価格:¥33,000-(税込)
- 色 :NEGRO(黒)/598(茶)
- 素材:BOXCALF/ANICALF
- 底材:Vibram/#2055 Double sole
取り扱っている靴の中で唯一のノルウィージャン製法である4477。
スプリットウェルトにステッチが入っているのが特徴的なノルウィージャン製法
通常この製法にはチェーンステッチを用いるのが一般的ですが、こちらはシングルステッチで軽量感を演出しています。
載せているラストは217。ショートノーズでワイドレンジな幅のこのラストはスポーティーなジャケパンスタイルとの相性抜群です。
Berwick 型番:4558 木型:437
- 価格:¥36,300-(税込)
- 色 :NEGRO(黒)/598(茶)
- 素材:BOXCALF/ANICALF
- 底材:Rubber&Leather Sole
598カラーのアッパーに使用されているアニリンカーフはあらゆる素材の中でもより時間をかけてなめされており
アニリン染め特有の透明感と経年変化は他の靴にはない「革を育てる悦び」を感じられる一品。
よりスマートになったラスト437はビジネス使いであっても浮くことはなく、大人の品格があるUtipにしあがっています。
つま先のデザインはスプリットトウと呼ぶ割縫いがされており、野暮ったくならないような工夫がされているのもこの靴の見どころの一つです。
今回は紐靴に絞ってご紹介しました。
次回はスリップオンの靴が3種類御座いますので、ぜひそちらのブログも上がりましたらご覧くださいませ。
GINZA Global Style PREMIUM 表参道 村山
A.スタッテッドソール
・・・英国ハルボロラバー社の世界的ロングセラーである「ダイナイトソール」は正式名称を「スタッテッドソール」といいます。
ダイナイトとは通称で、このソールが世に広まった時、あまりの人気で昼夜問わず製造していたことから「Day&Night」をもじった「Dainite」というシリーズで
販売したところシリーズ名の方が定着したようです。